昨日は人生初のラクダに乗ってサハラ砂漠に沈む夕日を眺めた。非常に神秘的な体験ができた。
その結果、翌日ジーンズがラクダ臭くなって大変だった。ラクダの匂いはなかなか落ちないので、ご注意を!
さてドゥーズでもメディナに立ち寄る。スース(市場)が開催されているという。
モハメッドは友人に靴を買って行くらしく、靴屋を覗いている。これどう思う?と聞いてくる。
スース内をぶらぶらしていると、グラサンかけた兄ちゃんに話しかけられる。
隣に座って談笑する。アラビア語を色々教えてもらうが、忘れてしまった。
クサール・ギレンには行ったか?俺の中であそこはチュニジアでベストプレイスだ。是非行ってくれ、と熱いことを言ってくる。
クサール・ギレンはここドゥーズよりもっと南下し、サハラ砂漠につっこんだところ。砂丘が美しく、砂漠にあるオアシス内のテントでキャンプしたりと、かなり魅力的な場所のようだ。
うおぉ、興味はあるがこれからチュニス方面に戻るのだ。。覚えておこう。
他にも、土産屋で布をぐるぐると巻いて顔を目以外隠すサハラの衣装?をやらしてもらったり剣を持たせてもらったりとひやかし半分で時間を過ごす。
ドゥーズを発ち、マトマタへ向う。
ちなみにスースの土産屋の人と遊んでたことをモハメッドと話してたら、お前は一人なんだからもっと(略 とまた注意された。
モハメッドは過保護だったか。まあ裏返せば、立派なガイドなのだ。分かってるよ、モハメッド。
そしてジーンズはラクダ臭い。
さてチュニス方面に戻るべく北上するのだが、途中にあるマトマタへ立ち寄る。
地理はこちらを確認してもらえれば。
マトマタ(Matmâta)は、チュニジア南部の都市。旧マトマタと新マトマタとがあるが、観光地として著名なのは旧マトマタのほうである。地面に巨大な穴を掘り、その側面に居住用の穴を掘って生活する穴居住宅で知られている。
マトマタの穴居住宅の構造は、まず地面に巨大な穴を掘り、その側面にいくつもの穴が掘られている。 中央の穴は広場や中庭として使用され、側面の穴は個室としてそれぞれ使用される。いくつかの家では多数の穴を掘り、それらの穴が横穴で連結されているところもある。
マトマタはスター・ウォーズシリーズのロケ地として著名であり、穴居住宅をホテルに改装したシディ・ドリス・ホテルは、惑星タトゥイーンのルーク・スカイウォーカーの家として映画に登場した。また、ゲームソフトコール オブ デューティ2においても北アフリカ戦線のシナリオの中で登場する。
マトマタに穴居住宅を建設し居住しているのはベルベル人である。侵攻してきたアラブ人から身を守るため、このような穴居住宅を建設したとされる。また、地下の住居は乾燥地帯の急激な気候変化や強い日差しを避けるのに都合がよく、冬も温度が下がらず保温性に優れるため、近年まで住居として使用されていた。
wikipediaより
ここマトマタ周辺は、ベルベル人といって穴を掘ってそこに居住する民族。現在も少数にはなったようだが、昔と同じ様に住み続けている人々がいるようだ。
日差しの厳しい地帯だが、雨量は少なく湿気も無いため、夏は日差しを避けひんやりと、冬は保温性にすぐれた土壌であるため、驚く事に年間を通して快適のようだ。
ミルクを手渡され、飲ませてるとこを写真とってくれた。そしたら1Dくれと言う。
なにをー!と思う反面、なぜかこのおやじとラクダがなんとなく似ていて、とても微笑ましく、そしてちょっと笑ってしまう。
ちくしょう、ナイスコンビだ、と思いながら1Dを払ってしまう。しかしラクダのミルクの欲しがり方がハンパではなかったな。
ここまで色んなものを見てきたせいか、あまり感動がなかったのをよく覚えている。
たまには食事でものせておこう。左から順に以下の通り。
- ブリック。クレープの様な生地にツナなどを包み揚げたもの。割とおいしい。
- クスクス。具の下に隠れる、大量の粒野郎達。こいつらが曲者。ものすごく腹にたまる。休み休み食べるのだが、たいして味もないのでおいしくないため苦しい。楽しくない。
- ケロアンでも見たマクロウド。デイツは南部でよくとれるみたいだ。しかしクスクスの後ではもう手が出ない。
スタッフからは、うまかったか?うまかったか?と聞かれる。苦しげな顔を隠して、うまかったよ、、と力なく答える俺。
初のクスクスだったが、その満腹感はすさまじい。内陸のように資源が乏しい土地では、こういう腹にたまる方向で料理が発展したのだろうか…
さて満腹感を抱えながら、マトマタを出発。相変わらずジーンズはラクダ臭い。
次に立ち寄ったのは、エル・ジェムだ。
小さな町なんだけど、ぽつりと大きな円形闘技場がある。これも世界遺産だ。
ローマのコロッセオよりも状態が良く残っているとのことだが、ローマに行った事が無いのでそれは知らん。初めて闘技場に足を踏み入れ、包まれる様なその構造にちょっと感動した。
円形劇場の周囲は400メートル、収容人員は3万5千人。アリーナと呼ばれる中央の舞台の直径は65メートルに及ぶ大型の闘技場です。地下通路には出番を待つ野生動物や、剣闘士たちの部屋が残されています。
ローマの穀倉地帯と言われた北アフリカの地でも、エル・ジェム周辺は特にオリーブオイルの生産で潤った土地といわれ、その富が建設資金にあてられたといいます。現在はその外壁が破壊されている闘技場は17世紀まではほぼ原型を保っていたと言われています。
世界遺産オンラインガイドより
実際に中に入ってみると、その広さを知る。その昔、ここでグラディエーター達がここで互いに、または獣と戦っていたのだ。
闘技場の下には当時獣を檻にいれ、出番になると中央から檻を引き上げて闘技場に放っていたそうだ。
その地下も、実際に見学する事が出来る。
闘技場から見渡せるエル・ジェムの町。右に見える塔のはモスク。どんな町にも当然のことながら、モスクは建っている。
古代剣士達の闘技を想像しながらエル・ジェムを後にして、地中海近くのポートエルカンタウイへ向かうのであった。