“人は信じたいことをなんとしてでも信じたがる。
人は信じたくないことに目をつぶる。
自分だけは例外だと考えたがる。そして、それに気がつかない。”
著:ジュリア・ガレフ
訳:児島修
僕は割と思い込みが強い方で、特に感情的になると視野が狭くなることがある。
普段そうしたことは少ないものの、「あっ、いま自分の癖が出ているな」と自覚することは度々ある。
そうした自分の癖を少しでも無くしたく、癖に囚われることなくクリアに物事を見通し物事を受け止め、かつ適切な判断をしたいと思っているところに、この本を発見した。
普段そうしたことは少ないものの、「あっ、いま自分の癖が出ているな」と自覚することは度々ある。
そうした自分の癖を少しでも無くしたく、癖に囚われることなくクリアに物事を見通し物事を受け止め、かつ適切な判断をしたいと思っているところに、この本を発見した。
本書でキーワードとなるのは「動機のある推論」で、それは何かというと「自分が信じたいものを信じるために(結果的に)都合の良い情報を選び組み立てられた推論」のことだ。
簡単にいえば、人は自分の都合に良いよう考えを組み立てやすく、かつそれは自分に都合が良いのだから信じやすいし信じたくなる。
この本ではそういう思考の罠を指摘していき、ではどうやったらそうした罠にはまらないようにするか、様々な対処法を掲載している。
突き詰めれば、「自分の意見を主張したいのか」あるいは「何が真実を明らかにしたいか」、どちらが自分が求めていることであるか、だろう。
簡単にいえば、人は自分の都合に良いよう考えを組み立てやすく、かつそれは自分に都合が良いのだから信じやすいし信じたくなる。
この本ではそういう思考の罠を指摘していき、ではどうやったらそうした罠にはまらないようにするか、様々な対処法を掲載している。
突き詰めれば、「自分の意見を主張したいのか」あるいは「何が真実を明らかにしたいか」、どちらが自分が求めていることであるか、だろう。
何を目的とするかで、態度も変わる。多くの場合は前者なのではないだろうか。
しかし困難が伴うけれども普遍的な価値があるのは後者であることを、ダーウィンの例を挙げて本書では主張している。
進化論で名高いダーウィンは、その説を発表当初は激しい賛否両論にあった。
自分が正しいと思っている意見に対する反論や批判はネガティブな反応を示したくなってしまうと想像する。ましてや自分が長年の時間をかけて作り上げた・発見した理論はそうだろう。
しかしダーウィンは的を得ている反論はしっかりと受け止め、何が真実であるかを再考する材料にしたらしい。
そうしてダーウィンは結果的にそれら反論に対する回答を通して、進化論の普遍性を高めることに成功している。
しかし困難が伴うけれども普遍的な価値があるのは後者であることを、ダーウィンの例を挙げて本書では主張している。
進化論で名高いダーウィンは、その説を発表当初は激しい賛否両論にあった。
自分が正しいと思っている意見に対する反論や批判はネガティブな反応を示したくなってしまうと想像する。ましてや自分が長年の時間をかけて作り上げた・発見した理論はそうだろう。
しかしダーウィンは的を得ている反論はしっかりと受け止め、何が真実であるかを再考する材料にしたらしい。
そうしてダーウィンは結果的にそれら反論に対する回答を通して、進化論の普遍性を高めることに成功している。
これは、自分の世界を強固にしたいのか、あるいは自分の世界を広げたいか、と問い直せるかもしれない。
少し外れるが、本書で面白いのはSFの金字塔「スタートレック」に出てくるスポック中佐に注目した言動とその分析だ。
スタートレックの説明は省くけど、宇宙人であるスポック中佐は常に合理的な判断をする知性に長けたキャラクターで、彼が語る言葉は常にもっともらしく、絶対的な響きがある。
しかし、スポックが「不可能だ」と思ったことは、83%の確率で起こる。「とても可能性が低い」と思ったことは、50%の確率で起こる…などなど、スポックのセリフを、ドラマやアニメ、劇場版の全作品を調査して分析しているのだ。
著者のスタートレック愛を感じずにはいられない。
そして、スポックを例に挙げて、「自分が正しいという考えが実際の正確さを上回っている」ということを客観的に提示してくれている。
スタートレックはあまり見たことがないけど、スポックって冷静沈着で合理的な考えをしている知性の高いキャラクターという印象があったのだけど、だからといって判断が正しいというわけではない、というのは意外だ。宇宙人だからといって未来が見えているわけではないのだね。スタートレックファンにはお馴染みみたいだけど。
スタートレックの説明は省くけど、宇宙人であるスポック中佐は常に合理的な判断をする知性に長けたキャラクターで、彼が語る言葉は常にもっともらしく、絶対的な響きがある。
しかし、スポックが「不可能だ」と思ったことは、83%の確率で起こる。「とても可能性が低い」と思ったことは、50%の確率で起こる…などなど、スポックのセリフを、ドラマやアニメ、劇場版の全作品を調査して分析しているのだ。
著者のスタートレック愛を感じずにはいられない。
そして、スポックを例に挙げて、「自分が正しいという考えが実際の正確さを上回っている」ということを客観的に提示してくれている。
スタートレックはあまり見たことがないけど、スポックって冷静沈着で合理的な考えをしている知性の高いキャラクターという印象があったのだけど、だからといって判断が正しいというわけではない、というのは意外だ。宇宙人だからといって未来が見えているわけではないのだね。スタートレックファンにはお馴染みみたいだけど。
さて話はずれたけど、冒頭で触れたように僕は世界を狭めてしまうような反応をしてしまうことがあるので、そんな自分の癖をいつも戒めつつ、その罠にハマらないような手助けしてくれるヒントをこの本から学び、試していこうと思う。
もし同じ課題を持っている人がいたら、一緒に試してみましょう!